唐松岳
すっかり春の陽気に包まれ、気分は花モードになりつつある3月末。忘れてしまったわけではないけど、もういいかなと思いかけていた昨年のリベンジ、唐松岳。そんな気持ちを見透かされたような絶好の晴れ予報に、病み上がりの嫁さんもいつになく乗り気ときたら、もうこれは行くしかない・・・。ということで、3月ラストの週末に、唐松岳リベンジへ行ってきました。
昨年は下ノ樺でテン泊して暴風のなか星景撮影を楽しみましたが、今回は嫁さんが病み上がりということもあり、テン泊ではなく八方池山荘に宿泊することにしました。
金曜日の昼過ぎ、6時間弱で白馬村に到着。平日はもっと混む区間があると思っていたけど、意外とそうでもなく、すんなりいきました。
ちょうど昼時だったので、前から行きたかった「そば神」さんへ。透明感のある蕎麦は噂通りで大満足!リピート決定です。

八方第二駐車場から望む快晴の白馬三山に期待が高まります。

ゴンドラアダムとリフト二つを乗り継ぎますが、この時期は通し券がないので、各乗り場で乗車料金を支払います。これが少々面倒。

二つめのリフトを降り、八方池山荘にチェックイン。2階の2段部屋へ荷物を置き、少し仮眠してから、下の写真の正面の丘(八方山)の上まで夕景撮影に出掛けます。いきなりの急登ですが、のんびり歩いて20分ほどです。

数日前の降雪で僅かに白さを取り戻した白馬三山。それでも気温の上昇には敵わない様子が、随所に見てとれます。

雪煙舞う白馬岳。山頂付近は風が強そうですが、ここ八方山は無風です。

小蓮華山から白馬乗鞍岳あたり。

双二峰が美しい鹿島槍ヶ岳。

七面山のような山容の不帰ノ嶮Ⅱ峰。

唐松岳、不帰ノ嶮

五竜岳、鹿島槍ヶ岳


唐松岳

雪煙舞う丸山方面。

火打、妙高、高妻などの頸木山塊。

八ヶ岳と、右に富士山。そろそろ日没時刻です。

夕食はバイキング。小屋泊の楽しみの一つです。夕食後は30分ほど胃を休めた後、再び八方山へ。

月光と白馬三山。月齢6~7あたりだったと思いますが結構明るい。風が無く気温も0度ほど。外気-15℃で暴風だった昨年とはえらい違い。ダウンも不要でした。







白馬村の夜景。バックに四阿山・浅間山。

朝が早いことを理解しながらも、山荘に戻ったのは日が変わる少し前。撮影時間の割に結果が伴わないことも分かっていましたが、それでも撮影が楽しくてやめられませんでした。
翌朝、3時30分に起床。朝食を適当に食べて5時前に出発します。眠くてだるい身体に鞭打ち、まずは、昨日2度も登った八方山へ向かいます。志賀高原方面が明るくなってきました。


白馬三山も優しく色づき始め、その時を静かに待ちます。


EOS M (嫁さん撮影)
薄雲の合間から太陽が出ると、ほんの数秒、山々は神々しい姿を見せてくれます。

五竜岳

鹿島槍ヶ岳

不帰ノ嶮

白馬三山

朝日を撮影中の登山者。

白馬岳

眠りから覚めた白馬の山々は、これを求めてやってきた者たちへのご褒美であるかのように、幻想的で美しい姿を見せてくれました。ただ、撮影場所については、幾つか撮影上の問題点が見つかったので、もう少し検討の余地アリです。
さて、ここからは唐松岳山頂を目指します。

白馬連峰が一目で分かる展望図。ここから見える山容がばっちりそのまま描かれていて素晴らしいです。

ダケカンバがアクセントの斜面には、いくつかのシュプールが。

昨年テントを張った下ノ樺。

そこを抜けると急登が始まります。寝不足の影響か体が重く、嫁さんにペースを合わせてもらいます。



上ノ樺に一張り。ここから五竜や白馬三山が眺めれたので、ここで張るのもアリやなと思いました。

連続する急登をクリアすると丸山に到着です。唐松岳、不帰ノ嶮が一気に近付きます。

五竜岳と牛首も。



岩場をクリアするといよいよ最後の急登。

登り切るといきなりこの景色が現れます。剱、立山、薬師、水晶へと続く稜線の白さは格別!頂上山荘の屋根にはテントが一張り。来年はここで張るのも面白そうです。

すっきりしない空模様でも、その存在感が損なわれることはない、剱岳、立山。

頂上山荘の入り口付近は雪が吹き溜まっていました。

こちら側の斜面に少し風紋が出来ていて、シュプールもなく綺麗でした。


そして、遂に昨年のリベンジの瞬間、唐松岳山頂です!嫁さんも一緒に登れて良かった。

ここからはしばし撮影タイム。間もなく厳しい冬に終わりを告げる北アルプスの情景を、思う存分満喫します。

五竜岳と、右奥に槍穂高。

針ノ木岳、野口五郎岳、水晶岳、読売新道。

立山、北薬師岳、薬師岳も。


毛勝三山



八ヶ岳の右横に富士山!



不帰ノ嶮、白馬三山、小蓮華山。

いつまでも見ていたい絶景に感動は尽きませんが、そろそろ下山します。


端正な唐松岳。今年は白馬岳からここまで縦走したいな。まだまだ後立山から離れられそうにないです。

ゴンドラ始発組がぼちぼちやってきました。



続々とやってきます。


丸山。

すいすい登るバックカントリーのスキーヤー。

扇雪渓のあたりはスキーヤーやボーダーたちのゲレンデになってました。

そして、白馬三山も見納めです。二日間、絶景をありがとう。また来るよ。

雪山入門コースとして紹介されている唐松岳ですが、この時期の八方尾根は強風になることが多く、降雪後は猛烈なラッセルを強いられ、決して楽に登れる山ではないと感じました。昨年はその暴風を実際に体感し登頂を諦めましたが、今回はよい条件が揃ったおかげで、山頂に立つことが出来ました。そして、そこからの景色はまさしく絶景で、何物も寄せ付けない厳しい冬の北アルプスを、しっかりこの目に焼き付けてきました。また来年か再来年、このような好条件を狙って再訪したいと思います。
◆ログ(HOLUX M-241) ※スタートが八方山あたりになってます。
◆C.T.
5:10 八方池山荘
5:30 八方山~モルゲン撮影 6:05
6:17 八方池
6:39 下ノ樺
7:15 上ノ樺
7:55 丸山~休憩 8:25
9:29 唐松岳頂上山荘~休憩 9:45
10:05 唐松岳~撮影 10:15
10:39 唐松岳頂上山荘
12:11 下ノ樺~荷物撤収 12:26
12:32 八方池
13:03 八方池山荘
◆蕎麦
そば神 神城
営業時間)11:00~16:00
定休日)水曜日
http://www.sobajin-kamishiro.jp/company.html
◆温泉
白馬八方温泉 八方の湯
料金)大人800円、小人400円
時間)午前9時~午後10時(受付終了午後9時30分) ※毎週水曜は正午より営業
http://hakuba-happo-onsen.jp/happo/
撮影機材
EOS 6D
EF14mm F2.8LⅡ・USM
EF24-70mm F4L・IS・USM
TAMRON SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USD (A005)
Velbon シェルパアクティブ2
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| 北アルプス、飛騨山脈 | 00:00 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑