爺ヶ岳
10/11(土)
八方で開かれている友人の山岳写真家長谷川さんの写真展を訪れるついでにどこか山に登ろうということで、またまた後立山を歩いてきました。当初、赤岩尾根から鹿島槍ヶ岳へテン泊を予定していましたが、台風19号が接近していた為、日帰りで大阪に戻る行程に変更しました。赤岩尾根だと日帰りピストンして17時までに八方のギャラリーに行くのはほぼ不可能なので、今回は柏原新道経由で爺ヶ岳にしました。
扇沢にはAM4:00前に到着。9月の針ノ木岳の時に停めた第二無料駐車場は半分以上空いていたけど、登山口に近い無料駐車場が1台分空いていたので、そこで6時30分まで仮眠します。紅葉のピークが過ぎたことと台風の影響か、9月の3連休ほどの混み具合ではなさそう。扇沢の無料駐車場はどこもWCがないので、出発前に扇沢駅まで散歩しました。
無料駐車場。登山口から鉄橋を渡ってすぐのところ。


扇沢駅前から爺ヶ岳方面。このあたりの標高(約1,400m)では紅葉が始まってます。

扇沢駅、立派な駅です。ちょうどバスから観光客がたくさん降りてこられて、これから黒部ダムへ向かうのだろうなと思うと、昭和30年代に行われたトンネル大工事のことをふと思い出し、感慨深くなりました。

駐車場へ戻り、鉄橋から振り返ると駐車場の裏山斜面がちょうどいい感じに紅葉していました。

手作り感のある注意書き。はみ出し駐車はやめましょう。扇沢駅から登山口まで歩いても10分ほどです。ちなみに右下に書かれている「平成26年9月13日より使用開始」と書かれた駐車場が、先月の針ノ木岳の時にまさにこの開始日に利用させて頂いた駐車場です。

柏原新道登山口。

2名の係員がおられ、登山届の提出と、熊頻出の注意喚起をされていました。大町では最近熊がよく出ているようで、里での目撃情報も今年は多いようです。

反対側斜面の紅葉もいい感じ。

歩きやすいと噂の柏原新道、序盤はモミジ坂という急登で始まり、ケルンまでこの急登が続きます。写真は平坦部ですが、道幅も普通に取られていてすれ違いが容易に出来、段差も程よくサクサク歩けます。

少し登り標高1,450mあたりで色づきの素晴らしい紅葉が。葉の痛みも少なく見応えがありました。



圧巻です。


青空と紅葉を見ながら気持ちいい登山道を進みます。

ここのベンチで少々休憩。

針ノ木岳です。先月来たばかりなので登山道も景色もよく覚えています。

豪雪に順応した?湾曲した樹。

何度か出てきますが、手作りの注意書きがとても親切です。注意しようという気になりますね。

少し崖のところで景色が開け、扇沢と針ノ木岳を一望出来ました。雲もなく快晴、台風が近付いてるとは思えない最高の登山日和です。

撮影したポイント。

ケルンに到着です。スタートから1時間ほどでした。

種池から針ノ木岳への縦走路。岩小屋沢岳の山肌は緑と橙色が混ざって晩秋の雰囲気が漂っています。

ケルンを過ぎると幾分か傾斜が緩くなり、快適に歩みを進めます。ケルンまでは、一部で熊道にもなっているようで獣の匂いがところどころしました。縄張り習性のようなものとのです。


種池山荘が見えました。斜めに走る登山道も視認できます。一気に元気が出る瞬間ですが、実際はまだ遠いということもしっかり認識しておきます。


枯れたダケカンバに哀愁の美しさを感じます。

石畳のシラビソ帯は甘い香りを楽しめると同時に、そろそろ2,000mを超えていることを意味し、種池山荘が近いことが想像出来ます。

針ノ木岳もしっかり見えるようになってきました。

いつまでも続いて欲しい名前ですね。


アザミ沢を見上げると黄葉が青に映えてました。

ガラ場。柏原新道唯一の鎖が。

鉄砲坂。ここから10分は最後の急坂です。

ようやく見えた!

10時37分、種池山荘に到着です。スタートから2時間45分でした。

来年の為にテン場を見ておきます。広いですが、繁盛期はあっさり埋まりそうです。地面は実際に打ってないので分かりませんが、踏んだ感じは柔らかく問題なさそうです。

針ノ木岳と縦走路。ここから針ノ木岳まで歩き、船窪、烏帽子と繋いでみたいです。

休憩後、爺ヶ岳へ向かいます。

ここからは更に快適なトレイルです。

ハイマツ越しに鹿島槍ヶ岳!ようやく近くで見れました。ドンと構えた非対称山稜の双二峰はとても存在感がありました。

爺ヶ岳(南峰)への快適なトレイル。アルプスで見られるこの類の雄大な景色がとても好きです。

振り向くと、比較的近い距離に威圧感のある漆黒の岩塊が姿を現しました。メルヘンちっくな屋根と高度感のある岩山の景色は、まるで日本じゃないみたいです。

コレが目に飛び込んだ瞬間、一瞬、ゾワっと寒気が背中から首まで走りました。ke-nさんが予定されていた仙人池から見たら、どれだけ迫力があるんだろうなと恐ろしくなりました。ここからの角度は、ゴツゴツした山容がバッチリ分かり、今回の山行で一番印象に残った景色でした。朝夕の光が当たっていなくても、これだけで十分見応えがありました。

鹿島槍ヶ岳と冷池山荘。テン場は山荘の少し上の禿げたところです。鹿島槍ヶ岳は冷池山荘から2時間となっていて、ここから見ても長そうなのが分かりました。

素晴らしいです。

遠くに槍ヶ岳も。

ラストの登り。

山頂に到着です。三角点とケルンがありました。


鹿島槍ヶ岳をバックに記念写真です。


剱岳アップ。

鹿島槍ヶ岳南峰アップ。

種池山荘へと続く登山道。

剱岳全景。

鹿島槍ヶ岳全景。

縦走路のバックに立山。

当初は種池山荘で昼食予定でしたが、風もなくぽかぽか陽気で気持ちいいのでここで昼食にしました。大展望を見ながらまったりと昼食をとり、時間的な都合で爺ヶ岳中峰はパスして下山します。

素晴らしい景色をありがとう、また来ます。


向かいの斜面がいい感じで色づいてます。

この景色も見納め。



種池山荘でバッジを購入し、コーラ休憩後下山します。



光が変わり、登りの時とは違う被写体がアピールしてます。



扇沢。上から見てもやっぱり立派です。

色づいた紅葉と針ノ木岳への縦走路。

爺ヶ岳は鹿島槍ヶ岳への通過点的なイメージがありましたが、実際に歩いてみてイメージが変わりました。剱岳、鹿島槍ヶ岳の展望が素晴らしく、ここだけでも十分楽しめる立派な山でした。写真展の都合と台風の影響で、予定を変更して爺ヶ岳日帰りにしましたが、紅葉も展望も楽しめ、結果的に正解だったと思います。来年、針ノ木岳か鹿島槍ヶ岳のどちらかの縦走でまた再訪したいと思います。
大町温泉郷薬師の湯に入って汗を流してから、長谷川さんの写真展に寄り、帰りは安曇野のそば庄で蕎麦を食べて帰阪しました。
◆ログ(HOLUX M-241)
◆C.T.
7:50 柏原新道登山口
8:55 ケルン
10:37 種池山荘~休憩 11:07
11:51 爺ヶ岳(南峰)~昼食 12:30
13:02 種池山荘~休憩 13:17
14:30 ケルン
15:12 柏原新道登山口
◆温泉
大町温泉郷 薬師の湯
http://www2.plala.or.jp/yakushino-yu/index.htm
※種池山荘で割引券もらえます。(700円→500円)
◆蕎麦処
そば庄
http://www.sobasho.co.jp/index.html
撮影機材
EOS 6D
EF14mm F2.8LⅡ・USM
EF24-70mm F4L・IS・USM
TAMRON SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USD (A005)
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| 北アルプス、飛騨山脈 | 00:00 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑