稲村ヶ岳
2月11(火)
2/8(土)の新雪と11(火)の晴れを期待して、大峰に行くことにしました。当初、ソロで天女の舞から白い稲村ヶ岳を撮りに行くつもりでしたが、色々考えてるうちに山頂からの展望も楽しみたくなり、稲村ヶ岳にしました。2/9(月)の18:00頃、仕事の休憩中に行くことを決めたのですが、最高の好天になることが予想されたので声をかけずにソロで行くのも気が引け、急遽ではありましたがアンニョンさんもお誘いしました。前日の綿向山からの連投でしたが、心よく快諾頂き二人で厳冬期の稲村ヶ岳にチャレンジすることになりました。
当日、川合から母公堂までの雪道が心配されましたが、虻トンネルまでの坂はほとんど除雪されており、洞川内の路面は真っ白ながらも嵩はなく、ごろごろ茶屋の先も轍が出来て固まっているものの年末ほどの雪ではなかったので、用意したディプロイ7の出番はありませんでした。
7時30分頃に母公堂に到着。アンニョンさんが隣の車の方(まこサーフさん)に話しかけ、いつの間にか意気投合して一緒に稲村ヶ岳に向かうことになりました。先週も稲村ヶ岳に到着されたようで何とも心強いです。

法力峠までは雪質も硬く、ノーアイゼンで1時間弱で到着。後続が8名の団体さんでしたが、途中で抜いてもらうポイントがなかなかなく、法力峠までペースを落とさず頑張りました。吹き抜ける風が寒い中、ここで12本爪アイゼンを装着します。

晴れ間はまだまだ出ない感じ。ガスが動くのが見えていたので、じきに流れてくれるかな。

マンモスとキラリ。マンモスがか細く見える撮り方をしてしまった(-_-;)

稲村ヶ岳はこの延々トラバースが単調でどうも気が向かず、3年前に歩いたっきりでした。3年前の時は山上ヶ岳から縦走して下山で使いました。

まこサーフさんはチェーンアイゼンから12本爪に交換されてます。僕たちもここからピッケルにします。アンニョンさんには嫁さんのピッケルをお貸したので、ちょっと短かったかもしれません。

どんどんガスが流れ、ついに青空が出始めます!

光を受けて白く輝く霧氷がバックの青から浮き出てきます。






想像以上の青空と霧氷、年に数回あるかないかの大当たり日です。1日違うだけで休みと合わなくなったりします。

後ろを離れて歩いていたアンニョンさんがパンツにアイゼンを引っ掛けて躓き、声を上げたので振り向いたら、滑落しそうな態勢になっています。両足が斜面に伸びてアイゼンも雪に刺せない態勢になり、ピッケルも登山道に辛うじて引っ掛かってる程度。これはマズイと急いで戻って手を取ります。何でもないトラバースでしたが、滑落したら大怪我間違いなしの場面に、3人とも心を落ちつかせてから再出発です。

トンネル構図の大日山は真っ白です。今日は観音峰や天女の舞あたりから、この白さを望んだ方がたくさんおられたでしょうね。

さあ来いと言っているみたいに白が輝いてます。

ちょっと際どい鎖場のトラバース。歩きやすい硬めの雪質としっかりしたトレースでここは難なくクリア。

例の崩壊現場も硬いトレースがありますが、慎重に進みます。

先ほどの躓き以降、より慎重になったアンニョンさん。

まこサーフさんもゆっくり通過します。急いでもいいことはありませんね。

崩壊現場を曲がると、夢のような青と白が待っていました。「よく来たね」と祝福されているかのような、言葉のいらない世界が広がります。


最後は夏道を外れて尾根に上がります。





うそやろ~!と叫びまくるまこサーフさんにアンニョンさんも同調します。

尾根を進み、大日山とキラリ。

10時35分、ほどなく稲村小屋の山上辻に到着。行動食をしっかり摂って30分の大休憩。

観音峰方面の展望が開けます。

PL効きすぎて深海のサンゴ礁みたい。(潜ったことないけど)

真っ蒼です!

最高!ここで十分過ぎる景色です。

この時期は小屋もWCも閉鎖しています。

11時、いよいよ稲村ヶ岳に向かいます。ここから大日山までは尾根沿いに行きます。

威嚇するように聳え立つ大日山。

風の通り道なのか、霧氷はクロモジ尾分岐から大日山手前のピーク辺りが最も見応えがありました。



素晴らしい天川村の山並み。

おっ!東側には大普賢岳が。

お二人もご満悦の様子。




先行者が雪壁に張り付いてます。

いよいよ大日のトラバースです。こんなとこから巻くのかいなと思うところからドロップインする気持ちで突入です。

雪は依然硬めですが、張り出した木の枝が非常に邪魔で、バランスを崩さないようにピッケルで確保しながらゆっくりと進みます。

初めてピッケルを使うアンニョンさん。ここの通過は確保・滑落停止ともにピッケルじゃないと無理ですね。

岩場の巻きの後、少し直登するトレースに従い登っていきます。アンニョンさんは先ほどのトラバースとこの登りで危険を感じ、ここで撤退されるようです。前日の綿向山からの連投でなければと思うととても残念です。

小屋で待ってると体が冷えてしまうので僕らも一緒に戻るべきか少し葛藤しましたが、僕たちは先へ進みアンニョンさんは小屋でしばしお待ち頂くことにしました。

トレースが少し緩んでいたので、部分的に外しながら登ります。

登り終えてすぐの巻き。

ゆっくり慎重に木の枝を避けて通るまこサーフさん。

こんなプチリッジも。ガスと風雪があったらちょっと怖そう。



キレットに到着。

山上ヶ岳が綺麗に見えます。なんて快晴なんでしょう、まだ山頂じゃないけど来てよかったと思う瞬間でした。

大日山を振り返ります。3年前の薄い記憶を辿り山頂はもうそこと思ってましたが、尾根伝いに25分ほど掛かりました。

12時35分、ようやく稲村ヶ岳山頂に到着です。先行の8名パーティの方たちが休憩されている中、まこサーフさんが喜びに吠えます。僕は早く戻る為にそそくさと撮影に取り掛かります。

竜ヶ岳。

大普賢岳。

山上ヶ岳。

バリゴヤノ頭、鉄山、大峯奥駈道~弥山、仏生ヶ嶽・孔雀岳。なんとも贅沢な一枚。

頂仙岳はここからでも存在感ありでした。

西方面の山並みが素晴らしいです。

こちらも。

ここで望遠レンズに交換し、再び山上ヶ岳。お花畑に10数名ほどの登山者が見えてます。分かるかな?

表情が優しい側の大普賢岳。

ガス掛かる鉄山から弥山への稜線。

厳しい冬の大峰を象徴するような光景。


頂仙岳。

鉄山から弥山へ。

大普賢岳。

弥山方面はガスが湧いてきてなかなかいい雰囲気。そして、この後弥山は姿を隠してしまいました。時刻は13時ちょうど。25分ほどの撮影を終え小屋に戻ります。どこが急いで撮影したやねんとアンニョンさんに突っ込まれそうですが、これでもかなり短くした方なのでお許下さいw

尾根伝いに戻ると宝剣?鉄剣?に辿り着きました。一応この地点をブックマーク。

そして記念撮影。

見下ろす大日山はやっぱりカッコいい。




13時50分、小屋に到着しアンニョンさんと合流。僕たちは昼食にします。

blogで拝見したことのあるルネオバさんとoyajiさんに遭遇。またもやアンニョンさんが打ち解けてくれてたので色々お話をさせて頂きました。楽しい時間をありがとうございました!

<oyajiさん提供>
14時50分、ゆっくり休憩出来たのでそろそろ下山します。

帰りは尾根伝いに行き、高橋横手?を通過します。

密林地帯に突入。

スノーシューとピッケルが引っ掛かって鬱陶しいです。

密林地帯を抜けるとパラダイス。

今日は全体的に少しクラスト気味で、もふもふがとても恋しくなりました。

登山道に合流。手を振る元気なまこサーフさん。一日お疲れ様でした!

アンニョンさんは、前日に綿向山を歩いてお疲れのところお付き合い頂きどうもありがとうございました。まこサーフさんは、知り合ったばかりでしたが最後まで僕たちのスローな撮影のペースにお付き合い頂きありがとうございました。真っ青な空と綺麗な霧氷をお二人と見ることができ、とても楽しい休日を過ごせました。
さて、大峰の雪山もそろそろ後半戦といったところでしょうか。ここからはさらに雪が硬くなりますので、引き続き慎重に楽しみたいと思います。
◆ログ(HOLUX M-241)
◆C.T.
7:25 母公堂
8:25 法力峠、1217m
10:35 稲村小屋~休憩 11:00
11:50 大日山トラバース
12:35 稲村ヶ岳~休憩
13:50 稲村小屋~昼食 14:50
16:15 法力峠~休憩
17:15 母公堂
◆TEMP.
-6~-11℃
撮影機材
EOS 6D
EF24-70mm F4L IS USM
TAMRON SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USD (A005)
2/8(土)の新雪と11(火)の晴れを期待して、大峰に行くことにしました。当初、ソロで天女の舞から白い稲村ヶ岳を撮りに行くつもりでしたが、色々考えてるうちに山頂からの展望も楽しみたくなり、稲村ヶ岳にしました。2/9(月)の18:00頃、仕事の休憩中に行くことを決めたのですが、最高の好天になることが予想されたので声をかけずにソロで行くのも気が引け、急遽ではありましたがアンニョンさんもお誘いしました。前日の綿向山からの連投でしたが、心よく快諾頂き二人で厳冬期の稲村ヶ岳にチャレンジすることになりました。
当日、川合から母公堂までの雪道が心配されましたが、虻トンネルまでの坂はほとんど除雪されており、洞川内の路面は真っ白ながらも嵩はなく、ごろごろ茶屋の先も轍が出来て固まっているものの年末ほどの雪ではなかったので、用意したディプロイ7の出番はありませんでした。
7時30分頃に母公堂に到着。アンニョンさんが隣の車の方(まこサーフさん)に話しかけ、いつの間にか意気投合して一緒に稲村ヶ岳に向かうことになりました。先週も稲村ヶ岳に到着されたようで何とも心強いです。

法力峠までは雪質も硬く、ノーアイゼンで1時間弱で到着。後続が8名の団体さんでしたが、途中で抜いてもらうポイントがなかなかなく、法力峠までペースを落とさず頑張りました。吹き抜ける風が寒い中、ここで12本爪アイゼンを装着します。

晴れ間はまだまだ出ない感じ。ガスが動くのが見えていたので、じきに流れてくれるかな。

マンモスとキラリ。マンモスがか細く見える撮り方をしてしまった(-_-;)

稲村ヶ岳はこの延々トラバースが単調でどうも気が向かず、3年前に歩いたっきりでした。3年前の時は山上ヶ岳から縦走して下山で使いました。

まこサーフさんはチェーンアイゼンから12本爪に交換されてます。僕たちもここからピッケルにします。アンニョンさんには嫁さんのピッケルをお貸したので、ちょっと短かったかもしれません。

どんどんガスが流れ、ついに青空が出始めます!

光を受けて白く輝く霧氷がバックの青から浮き出てきます。






想像以上の青空と霧氷、年に数回あるかないかの大当たり日です。1日違うだけで休みと合わなくなったりします。

後ろを離れて歩いていたアンニョンさんがパンツにアイゼンを引っ掛けて躓き、声を上げたので振り向いたら、滑落しそうな態勢になっています。両足が斜面に伸びてアイゼンも雪に刺せない態勢になり、ピッケルも登山道に辛うじて引っ掛かってる程度。これはマズイと急いで戻って手を取ります。何でもないトラバースでしたが、滑落したら大怪我間違いなしの場面に、3人とも心を落ちつかせてから再出発です。

トンネル構図の大日山は真っ白です。今日は観音峰や天女の舞あたりから、この白さを望んだ方がたくさんおられたでしょうね。

さあ来いと言っているみたいに白が輝いてます。

ちょっと際どい鎖場のトラバース。歩きやすい硬めの雪質としっかりしたトレースでここは難なくクリア。

例の崩壊現場も硬いトレースがありますが、慎重に進みます。

先ほどの躓き以降、より慎重になったアンニョンさん。

まこサーフさんもゆっくり通過します。急いでもいいことはありませんね。

崩壊現場を曲がると、夢のような青と白が待っていました。「よく来たね」と祝福されているかのような、言葉のいらない世界が広がります。


最後は夏道を外れて尾根に上がります。





うそやろ~!と叫びまくるまこサーフさんにアンニョンさんも同調します。

尾根を進み、大日山とキラリ。

10時35分、ほどなく稲村小屋の山上辻に到着。行動食をしっかり摂って30分の大休憩。

観音峰方面の展望が開けます。

PL効きすぎて深海のサンゴ礁みたい。(潜ったことないけど)

真っ蒼です!

最高!ここで十分過ぎる景色です。

この時期は小屋もWCも閉鎖しています。

11時、いよいよ稲村ヶ岳に向かいます。ここから大日山までは尾根沿いに行きます。

威嚇するように聳え立つ大日山。

風の通り道なのか、霧氷はクロモジ尾分岐から大日山手前のピーク辺りが最も見応えがありました。



素晴らしい天川村の山並み。

おっ!東側には大普賢岳が。

お二人もご満悦の様子。




先行者が雪壁に張り付いてます。

いよいよ大日のトラバースです。こんなとこから巻くのかいなと思うところからドロップインする気持ちで突入です。

雪は依然硬めですが、張り出した木の枝が非常に邪魔で、バランスを崩さないようにピッケルで確保しながらゆっくりと進みます。

初めてピッケルを使うアンニョンさん。ここの通過は確保・滑落停止ともにピッケルじゃないと無理ですね。

岩場の巻きの後、少し直登するトレースに従い登っていきます。アンニョンさんは先ほどのトラバースとこの登りで危険を感じ、ここで撤退されるようです。前日の綿向山からの連投でなければと思うととても残念です。

小屋で待ってると体が冷えてしまうので僕らも一緒に戻るべきか少し葛藤しましたが、僕たちは先へ進みアンニョンさんは小屋でしばしお待ち頂くことにしました。

トレースが少し緩んでいたので、部分的に外しながら登ります。

登り終えてすぐの巻き。

ゆっくり慎重に木の枝を避けて通るまこサーフさん。

こんなプチリッジも。ガスと風雪があったらちょっと怖そう。



キレットに到着。

山上ヶ岳が綺麗に見えます。なんて快晴なんでしょう、まだ山頂じゃないけど来てよかったと思う瞬間でした。

大日山を振り返ります。3年前の薄い記憶を辿り山頂はもうそこと思ってましたが、尾根伝いに25分ほど掛かりました。

12時35分、ようやく稲村ヶ岳山頂に到着です。先行の8名パーティの方たちが休憩されている中、まこサーフさんが喜びに吠えます。僕は早く戻る為にそそくさと撮影に取り掛かります。

竜ヶ岳。

大普賢岳。

山上ヶ岳。

バリゴヤノ頭、鉄山、大峯奥駈道~弥山、仏生ヶ嶽・孔雀岳。なんとも贅沢な一枚。

頂仙岳はここからでも存在感ありでした。

西方面の山並みが素晴らしいです。

こちらも。

ここで望遠レンズに交換し、再び山上ヶ岳。お花畑に10数名ほどの登山者が見えてます。分かるかな?

表情が優しい側の大普賢岳。

ガス掛かる鉄山から弥山への稜線。

厳しい冬の大峰を象徴するような光景。


頂仙岳。

鉄山から弥山へ。

大普賢岳。

弥山方面はガスが湧いてきてなかなかいい雰囲気。そして、この後弥山は姿を隠してしまいました。時刻は13時ちょうど。25分ほどの撮影を終え小屋に戻ります。どこが急いで撮影したやねんとアンニョンさんに突っ込まれそうですが、これでもかなり短くした方なのでお許下さいw

尾根伝いに戻ると宝剣?鉄剣?に辿り着きました。一応この地点をブックマーク。

そして記念撮影。

見下ろす大日山はやっぱりカッコいい。




13時50分、小屋に到着しアンニョンさんと合流。僕たちは昼食にします。

blogで拝見したことのあるルネオバさんとoyajiさんに遭遇。またもやアンニョンさんが打ち解けてくれてたので色々お話をさせて頂きました。楽しい時間をありがとうございました!

<oyajiさん提供>
14時50分、ゆっくり休憩出来たのでそろそろ下山します。

帰りは尾根伝いに行き、高橋横手?を通過します。

密林地帯に突入。

スノーシューとピッケルが引っ掛かって鬱陶しいです。

密林地帯を抜けるとパラダイス。

今日は全体的に少しクラスト気味で、もふもふがとても恋しくなりました。

登山道に合流。手を振る元気なまこサーフさん。一日お疲れ様でした!

アンニョンさんは、前日に綿向山を歩いてお疲れのところお付き合い頂きどうもありがとうございました。まこサーフさんは、知り合ったばかりでしたが最後まで僕たちのスローな撮影のペースにお付き合い頂きありがとうございました。真っ青な空と綺麗な霧氷をお二人と見ることができ、とても楽しい休日を過ごせました。
さて、大峰の雪山もそろそろ後半戦といったところでしょうか。ここからはさらに雪が硬くなりますので、引き続き慎重に楽しみたいと思います。
◆ログ(HOLUX M-241)
◆C.T.
7:25 母公堂
8:25 法力峠、1217m
10:35 稲村小屋~休憩 11:00
11:50 大日山トラバース
12:35 稲村ヶ岳~休憩
13:50 稲村小屋~昼食 14:50
16:15 法力峠~休憩
17:15 母公堂
◆TEMP.
-6~-11℃
撮影機材
EOS 6D
EF24-70mm F4L IS USM
TAMRON SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USD (A005)
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| 大峰山系 | 23:00 | comments:14 | trackbacks:0 | TOP↑