薬師岳 DAY2
3時30分。
スマホのバイブで目が覚めると、顔の辺りからひんやりした空気を感じ、だいたいどれくらい冷え込んでいるのかが分かりました。途中2回ほど起きたような気がしましたが、前日の寝不足のおかげか、あまり記憶になく8時間ほど熟睡していました。
今回スリーピングシステムとしてトライしたMinimalist Padの使用感ですが、以下の結果となりました。
◆使用条件
・地面はやや固め。
・グランドシートはAMKのSOLヒートシートサバイバルブランケット(70g、ペラペラです)
・シュラフはモンベルのS.S.ダウンハガー#3
・枕はモンベルのU.L.コンフォートシステムピロー
・マットは腰の部分を二つ折にした
・服装は行動中の服装にジオラインM.W.のみ追加し、靴下をクリマプラスに交換
・気温は就寝前が約4℃、3時30分に起きた時がちょうど0℃
・夜の天気は曇り、ほぼ無風
◆感想
腰は痛いとまではいかないですが少し違和感が有りました。足の部分はバックパックを置いているので痛みなどはありませんが、地面からの冷えをほんの少し感じました。それ以外は特に問題はありませんでした。果無山脈の時のようなフワフワの枯れ葉の上や、弥山の国見八方覗のような柔らかい地面だと、もう少し快適に寝れると思います。また、特徴的な点として断熱性が優れている点が挙げられると思います。マットに触れている部分はとても温かく、見た目以上に断熱性と保温性が高いと思います。この0.5cmという厚みを考えるとかなりの性能ではないでしょうか。
S.H.M.W.のHPでは次のように表現されています。以下HPより引用です。
あくまで、山の中での快適なキャンプではなく、山をスピーディに距離を進み、流れ行く素晴らしい景色を疾走感を感じながら途中の過程を自分の身体をフルに駆使して楽しむ。この山行スタイルこそが、トレイルランニング+縦走の「ファストパッキング」。このスタイルには、軽量化とコンパクトさを重要視すると、この上写真でのギリギリのサイズの80×45㎝がベストかと個人的には思う。このサイズだと驚愕の44gというとんでもない重量になる。自分の体型だと、正直、これ以上は削ぎ落とすことができないとこまでカッティングした(笑)あとは両端を丸くカットする位。本製品は大きめサイズなので、好きなように自分でカットしてカスタマイズ可能。軽量コンパクトさを重要視する方であればそのままの単体使用で、いずれにせよ、どの位の気温で、どの位の寝袋や服装で寝れるのかを各人で人体実験をする必要がある。この体験が面白いし、これが積み重なることによって経験となる。要は頭で考え過ぎるより、家でもベランダでも低山でも寝てみて、自分の身体が現在どのようなコンディションなのかを知るべし!
今回、自分の体にどれくらい合うのか実験してみて、今回の条件なら僕は不快なく寝られるということが分かりました。Z Lite Solやエアーマットのような快適さは二の次で、寝れるギリギリの性能をもったマットだと感じ、まさにS.H.M.W.の例えどおりの印象を受けました。0℃までの無積雪期のスリーピングマットはこれで十分だと感じましたので、積雪期にZ Lite SolスモールのL90cmと組み合わせて一度トライしてみようと思います。うまくいけば重量に苦しむ積雪期においてもかなり軽量なスリーピングシステムが確立出来そうです。
ちなみに、この商品は単体だと100×50×0.5cmですが、僕が使っている山と道MINI25Lに付属のパッドは90×45×0.5cmです。ご参考まで。
※この感想はあくまで個人的な感想です。実験される際は、今回の気象条件は比較的よい条件だったこと、体感には個人差があることを理解し、条件によっては十分な睡眠が取れない可能性もあることを承知の上でお願いします。
さて、3時30分に起床し、明るくなるまで少し撮影をしました。月齢16の夜空はとても明るく、広がる雲にも阻まれて綺麗な星空は見れませんでしたが、月明かりに照らされた真夜中の山景を楽しめました。

EOS6D / EF14mmF2.8LⅡ・USM / F2.8 10sec ISO3200 / Velbon シェルパアクティブⅡ

EOS6D / EF14mmF2.8LⅡ・USM / F2.8 10sec ISO3200 / Velbon シェルパアクティブⅡ

EOS6D / EF14mmF2.8LⅡ・USM / F2.8 13sec ISO3200 / Velbon シェルパアクティブⅡ

EOS6D / EF14mmF2.8LⅡ・USM / F2.8 10sec ISO3200 / Velbon シェルパアクティブⅡ

EOS6D / EF14mmF2.8LⅡ・USM / F2.8 13sec ISO3200 / Velbon シェルパアクティブⅡ
4時25分、ほのかに夜明けの気配を感じ、撮影を終了してお茶漬けと行動食で小腹を満たします。そうこうしているうちに空はどんどん明るくなり、気が付くと薄暗い雲はピンク色に染められてゆき、奇跡的な朝景に出会いました。




5時30分、薬師岳に向けて出発です。

30分ほど急な沢を登ると展望のよい場所に抜けました。昨日歩いて来た太郎平が見えています。太郎平からこちら側を見た時に、北八ヶ岳の坪庭から北横岳方面に見るあの垂直な台地のような地形をしていました。坪庭からの登りのように九十九折りではなく、結構急な直登でした。

左から黒部五郎岳、北ノ俣岳、太郎山

薬師平。ここもいい雰囲気でした。

左上に白山が見えています。


薬師岳方面が見えてきました。

曇り空の柔らかい光線にチングルマも少々寂しげです。チングルマはこの場所だけ果穂が綺麗に残っていました。

薬師岳へと続く尾根に乗りました。


何かの葉っぱが紅葉しています。


雰囲気のよい小屋が見えてきました。抜群のロケーションです。

6時53分、薬師岳山荘に到着です。

ここからの景色も素晴らしいです。嫁さんも景色を楽しみ中。


黒部五郎岳の奥には笠ヶ岳と乗鞍岳。

体が冷えてきたので山頂に向けて歩き始めます。

ガレと砂の道が続きます。


避難小屋跡に着きました。小屋から見えていたのはこのピークです。まだ山頂ではありません。そしてここは、1963年(昭和38)1月の正月登山で起こった愛知大学山岳部の遭難事件のピークです。サンパチ豪雪と呼ばれる吹雪の中、ここから東南稜に迷い込まれたようです。

こちらがその東南稜。岩に×と書かれているように、確かに幅広の尾根で視界が悪い時は薬師岳からの戻りの際に間違う可能性はあると思いました。

薬師岳は左奥のピーク。

10分ほど歩き、7時55分に薬師岳山頂に到着です。さすが人気のピークです、たくさんの登山者で賑わっていました。

全体的によく整備されており、薬師峠の最初の急登を除けば、非常にゆったりと歩けるルートでした。

北薬師岳との間に広がる金作谷カール。薬師岳の圏谷群は国の特別天然記念物に指定されています。ここから見るカールは、比較的小じんまりとした感じです。

剱岳、立山へと続く縦走路が目を楽しませてくれます。

上ノ廊下あたりかな。

ここで嫁さんが、このまま北薬師岳まで行ってみたいと提案してきました。周りを見ると先へ進む人は一人もおらず、先の区間を歩いている人もいないように見えます。元々ここで折り返すつもりだったので少し気が重く、往復すると結構な時間が掛かるので、帰りの運転にもまた支障が出そうやなと、せこい考えが頭をチラつきます。悩んだ結果、山高地図でも危険個所がなさそうだし、せっかく提案してくれたので北薬師岳へ向かうことにしました。テン場に戻るのが14時を回ったら、下山は翌日にすればいいかな。
北薬師岳への歩き出しは、いきなり急な下りで始まり砂っぽい足場なので慎重に進みます。そして少し下ったところでボッカの方とすれ違いました。この方とは、この後テン場付近でもすれ違いました。


これから向かう稜線。

なかなか険しそうです。


有峰湖が綺麗に見えてます。

気持ちいい稜線歩きがあったり、

コケたらどこまで転がっていくんやろう的な坂を横目にやり過ごしたり、

こんな岩場を登ったりします。


来た道をふと振り返ると、薬師岳から見たのとは違い、迫力ある金作谷カールが広がっていました。実際に見ると実に素晴らしい景色でした。僕たちが歩いたこの時間帯では、皆、薬師岳で折り返してしまい、薬師岳から北薬師岳まで歩く登山者は僕たち以外一人もいませんでしたが、この景色を見ずに薬師岳で引返すのは、大変もったいないことのように感じました。むしろ、景色やアスレチックなルートが楽しめるこの区間が薬師岳の最も面白い区間だと感じました。ここは時間が許すなら是非歩いておきたい区間です。


赤牛岳

いい感じで紅葉が始まってます。

嫁さんは今日はえらい元気です。

ピークが見えました。

9時00分、北薬師岳に到着です。

剱岳、立山も近くなっています。


ちょうど立山から縦走中の3人組がやってきたので、撮って頂きました。

その後、3人組の方たちはカイトを飛ばして遊んでいました。なかなか楽しそうでした。僕たちはここで引返し、テン場まで戻ります。



やっぱりこっち側からのカールは素晴らしい。

このカーブが実に美しいです。

こんなリッジなところも少しありました。



10時27分、本日2度目の薬師岳です。



名残惜しいですが下山します。


避難小屋跡。下りは巻きます。

11時09分、薬師岳山荘。

いい時間なのでここで昼食にします。うどんがやけに美味しかったです。

食べ終わったら下山再開です。





アキノキリンソウ


ノアザミ


12時46分、無事戻ってきました。テントを撤収して下山します。


雲ノ平、来年はこっちかな。


太郎平小屋。ガスってきました。


山と道MINI25L。上に付けてるのはテントです。(Khufu Sil) 行きではサイドポケットに入れ込んでましたが、下りではサイドポケットにレンズを1本入れたので、上に付けてみました。フロントのバンジーコードにはレインウェアを留めてます。


遭難慰霊碑に無事の報告に手を合わせ、

16時19分、無事、折立登山口に下山完了です。この日は久しぶりに膝が痛くなりましたが、何とか日が暮れるまでに下山出来ました。

輝くススキを見ると、すっかり秋を感じます。

下山後の温泉は亀谷温泉の白樺ハイツに寄りました。少しぬるめの硫黄泉でいいお湯でした。露天風呂では、70歳を超えていると思われる地元の方たちがドカッと入って来られ、会話を聞いていると節々で方言を話されて、会話の内容が全く分かりませんでした。
今回の山行は、星景はあまり楽しめず、薬師岳の紅葉も少し早かったですが、奇跡的な朝景に出会い、北薬師岳からのカールの景色やアスレチックなコースを楽しめ、また、Minimalist Padの可能性を確かめることも出来たので、結果的に大満足な山行となりました。
◆C.T.
5:30 薬師峠出発
6:10 薬師平
6:53 薬師岳山荘 7:00
7:40 避難小屋跡 7:45
7:55 薬師岳 8:05
9:00 北薬師岳 9:20
10:27 薬師岳 10:36
10:48 避難小屋跡
11:09 薬師岳山荘~昼食 11:38
12:08 薬師平
12:46 薬師峠~テント撤収 13:23
13:50 太郎平小屋 13:55
14:27 五光岩ベンチ 14:35
15:25 三角点
16:19 折立
◆GPSログ
ログは9/22(日)の分のみ。GPSをONにし忘れた為、ログのスタートは薬師峠ではなく沢道の途中から。
~撮影機材~
EOS 6D
EF14mm F2.8LⅡ USM
EF24-70mm F4L IS USM
Velbon シェルパアクティブⅡ
スマホのバイブで目が覚めると、顔の辺りからひんやりした空気を感じ、だいたいどれくらい冷え込んでいるのかが分かりました。途中2回ほど起きたような気がしましたが、前日の寝不足のおかげか、あまり記憶になく8時間ほど熟睡していました。
今回スリーピングシステムとしてトライしたMinimalist Padの使用感ですが、以下の結果となりました。
◆使用条件
・地面はやや固め。
・グランドシートはAMKのSOLヒートシートサバイバルブランケット(70g、ペラペラです)
・シュラフはモンベルのS.S.ダウンハガー#3
・枕はモンベルのU.L.コンフォートシステムピロー
・マットは腰の部分を二つ折にした
・服装は行動中の服装にジオラインM.W.のみ追加し、靴下をクリマプラスに交換
・気温は就寝前が約4℃、3時30分に起きた時がちょうど0℃
・夜の天気は曇り、ほぼ無風
◆感想
腰は痛いとまではいかないですが少し違和感が有りました。足の部分はバックパックを置いているので痛みなどはありませんが、地面からの冷えをほんの少し感じました。それ以外は特に問題はありませんでした。果無山脈の時のようなフワフワの枯れ葉の上や、弥山の国見八方覗のような柔らかい地面だと、もう少し快適に寝れると思います。また、特徴的な点として断熱性が優れている点が挙げられると思います。マットに触れている部分はとても温かく、見た目以上に断熱性と保温性が高いと思います。この0.5cmという厚みを考えるとかなりの性能ではないでしょうか。
S.H.M.W.のHPでは次のように表現されています。以下HPより引用です。
あくまで、山の中での快適なキャンプではなく、山をスピーディに距離を進み、流れ行く素晴らしい景色を疾走感を感じながら途中の過程を自分の身体をフルに駆使して楽しむ。この山行スタイルこそが、トレイルランニング+縦走の「ファストパッキング」。このスタイルには、軽量化とコンパクトさを重要視すると、この上写真でのギリギリのサイズの80×45㎝がベストかと個人的には思う。このサイズだと驚愕の44gというとんでもない重量になる。自分の体型だと、正直、これ以上は削ぎ落とすことができないとこまでカッティングした(笑)あとは両端を丸くカットする位。本製品は大きめサイズなので、好きなように自分でカットしてカスタマイズ可能。軽量コンパクトさを重要視する方であればそのままの単体使用で、いずれにせよ、どの位の気温で、どの位の寝袋や服装で寝れるのかを各人で人体実験をする必要がある。この体験が面白いし、これが積み重なることによって経験となる。要は頭で考え過ぎるより、家でもベランダでも低山でも寝てみて、自分の身体が現在どのようなコンディションなのかを知るべし!
今回、自分の体にどれくらい合うのか実験してみて、今回の条件なら僕は不快なく寝られるということが分かりました。Z Lite Solやエアーマットのような快適さは二の次で、寝れるギリギリの性能をもったマットだと感じ、まさにS.H.M.W.の例えどおりの印象を受けました。0℃までの無積雪期のスリーピングマットはこれで十分だと感じましたので、積雪期にZ Lite SolスモールのL90cmと組み合わせて一度トライしてみようと思います。うまくいけば重量に苦しむ積雪期においてもかなり軽量なスリーピングシステムが確立出来そうです。
ちなみに、この商品は単体だと100×50×0.5cmですが、僕が使っている山と道MINI25Lに付属のパッドは90×45×0.5cmです。ご参考まで。
※この感想はあくまで個人的な感想です。実験される際は、今回の気象条件は比較的よい条件だったこと、体感には個人差があることを理解し、条件によっては十分な睡眠が取れない可能性もあることを承知の上でお願いします。
さて、3時30分に起床し、明るくなるまで少し撮影をしました。月齢16の夜空はとても明るく、広がる雲にも阻まれて綺麗な星空は見れませんでしたが、月明かりに照らされた真夜中の山景を楽しめました。

EOS6D / EF14mmF2.8LⅡ・USM / F2.8 10sec ISO3200 / Velbon シェルパアクティブⅡ

EOS6D / EF14mmF2.8LⅡ・USM / F2.8 10sec ISO3200 / Velbon シェルパアクティブⅡ

EOS6D / EF14mmF2.8LⅡ・USM / F2.8 13sec ISO3200 / Velbon シェルパアクティブⅡ

EOS6D / EF14mmF2.8LⅡ・USM / F2.8 10sec ISO3200 / Velbon シェルパアクティブⅡ

EOS6D / EF14mmF2.8LⅡ・USM / F2.8 13sec ISO3200 / Velbon シェルパアクティブⅡ
4時25分、ほのかに夜明けの気配を感じ、撮影を終了してお茶漬けと行動食で小腹を満たします。そうこうしているうちに空はどんどん明るくなり、気が付くと薄暗い雲はピンク色に染められてゆき、奇跡的な朝景に出会いました。




5時30分、薬師岳に向けて出発です。

30分ほど急な沢を登ると展望のよい場所に抜けました。昨日歩いて来た太郎平が見えています。太郎平からこちら側を見た時に、北八ヶ岳の坪庭から北横岳方面に見るあの垂直な台地のような地形をしていました。坪庭からの登りのように九十九折りではなく、結構急な直登でした。

左から黒部五郎岳、北ノ俣岳、太郎山

薬師平。ここもいい雰囲気でした。

左上に白山が見えています。


薬師岳方面が見えてきました。

曇り空の柔らかい光線にチングルマも少々寂しげです。チングルマはこの場所だけ果穂が綺麗に残っていました。

薬師岳へと続く尾根に乗りました。


何かの葉っぱが紅葉しています。


雰囲気のよい小屋が見えてきました。抜群のロケーションです。

6時53分、薬師岳山荘に到着です。

ここからの景色も素晴らしいです。嫁さんも景色を楽しみ中。


黒部五郎岳の奥には笠ヶ岳と乗鞍岳。

体が冷えてきたので山頂に向けて歩き始めます。

ガレと砂の道が続きます。


避難小屋跡に着きました。小屋から見えていたのはこのピークです。まだ山頂ではありません。そしてここは、1963年(昭和38)1月の正月登山で起こった愛知大学山岳部の遭難事件のピークです。サンパチ豪雪と呼ばれる吹雪の中、ここから東南稜に迷い込まれたようです。

こちらがその東南稜。岩に×と書かれているように、確かに幅広の尾根で視界が悪い時は薬師岳からの戻りの際に間違う可能性はあると思いました。

薬師岳は左奥のピーク。

10分ほど歩き、7時55分に薬師岳山頂に到着です。さすが人気のピークです、たくさんの登山者で賑わっていました。

全体的によく整備されており、薬師峠の最初の急登を除けば、非常にゆったりと歩けるルートでした。

北薬師岳との間に広がる金作谷カール。薬師岳の圏谷群は国の特別天然記念物に指定されています。ここから見るカールは、比較的小じんまりとした感じです。

剱岳、立山へと続く縦走路が目を楽しませてくれます。

上ノ廊下あたりかな。

ここで嫁さんが、このまま北薬師岳まで行ってみたいと提案してきました。周りを見ると先へ進む人は一人もおらず、先の区間を歩いている人もいないように見えます。元々ここで折り返すつもりだったので少し気が重く、往復すると結構な時間が掛かるので、帰りの運転にもまた支障が出そうやなと、せこい考えが頭をチラつきます。悩んだ結果、山高地図でも危険個所がなさそうだし、せっかく提案してくれたので北薬師岳へ向かうことにしました。テン場に戻るのが14時を回ったら、下山は翌日にすればいいかな。
北薬師岳への歩き出しは、いきなり急な下りで始まり砂っぽい足場なので慎重に進みます。そして少し下ったところでボッカの方とすれ違いました。この方とは、この後テン場付近でもすれ違いました。


これから向かう稜線。

なかなか険しそうです。


有峰湖が綺麗に見えてます。

気持ちいい稜線歩きがあったり、

コケたらどこまで転がっていくんやろう的な坂を横目にやり過ごしたり、

こんな岩場を登ったりします。


来た道をふと振り返ると、薬師岳から見たのとは違い、迫力ある金作谷カールが広がっていました。実際に見ると実に素晴らしい景色でした。僕たちが歩いたこの時間帯では、皆、薬師岳で折り返してしまい、薬師岳から北薬師岳まで歩く登山者は僕たち以外一人もいませんでしたが、この景色を見ずに薬師岳で引返すのは、大変もったいないことのように感じました。むしろ、景色やアスレチックなルートが楽しめるこの区間が薬師岳の最も面白い区間だと感じました。ここは時間が許すなら是非歩いておきたい区間です。


赤牛岳

いい感じで紅葉が始まってます。

嫁さんは今日はえらい元気です。

ピークが見えました。

9時00分、北薬師岳に到着です。

剱岳、立山も近くなっています。


ちょうど立山から縦走中の3人組がやってきたので、撮って頂きました。

その後、3人組の方たちはカイトを飛ばして遊んでいました。なかなか楽しそうでした。僕たちはここで引返し、テン場まで戻ります。



やっぱりこっち側からのカールは素晴らしい。

このカーブが実に美しいです。

こんなリッジなところも少しありました。



10時27分、本日2度目の薬師岳です。



名残惜しいですが下山します。


避難小屋跡。下りは巻きます。

11時09分、薬師岳山荘。

いい時間なのでここで昼食にします。うどんがやけに美味しかったです。

食べ終わったら下山再開です。





アキノキリンソウ


ノアザミ


12時46分、無事戻ってきました。テントを撤収して下山します。


雲ノ平、来年はこっちかな。


太郎平小屋。ガスってきました。


山と道MINI25L。上に付けてるのはテントです。(Khufu Sil) 行きではサイドポケットに入れ込んでましたが、下りではサイドポケットにレンズを1本入れたので、上に付けてみました。フロントのバンジーコードにはレインウェアを留めてます。


遭難慰霊碑に無事の報告に手を合わせ、

16時19分、無事、折立登山口に下山完了です。この日は久しぶりに膝が痛くなりましたが、何とか日が暮れるまでに下山出来ました。

輝くススキを見ると、すっかり秋を感じます。

下山後の温泉は亀谷温泉の白樺ハイツに寄りました。少しぬるめの硫黄泉でいいお湯でした。露天風呂では、70歳を超えていると思われる地元の方たちがドカッと入って来られ、会話を聞いていると節々で方言を話されて、会話の内容が全く分かりませんでした。
今回の山行は、星景はあまり楽しめず、薬師岳の紅葉も少し早かったですが、奇跡的な朝景に出会い、北薬師岳からのカールの景色やアスレチックなコースを楽しめ、また、Minimalist Padの可能性を確かめることも出来たので、結果的に大満足な山行となりました。
◆C.T.
5:30 薬師峠出発
6:10 薬師平
6:53 薬師岳山荘 7:00
7:40 避難小屋跡 7:45
7:55 薬師岳 8:05
9:00 北薬師岳 9:20
10:27 薬師岳 10:36
10:48 避難小屋跡
11:09 薬師岳山荘~昼食 11:38
12:08 薬師平
12:46 薬師峠~テント撤収 13:23
13:50 太郎平小屋 13:55
14:27 五光岩ベンチ 14:35
15:25 三角点
16:19 折立
◆GPSログ
ログは9/22(日)の分のみ。GPSをONにし忘れた為、ログのスタートは薬師峠ではなく沢道の途中から。
~撮影機材~
EOS 6D
EF14mm F2.8LⅡ USM
EF24-70mm F4L IS USM
Velbon シェルパアクティブⅡ
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| 北アルプス、飛騨山脈 | 01:00 | comments:8 | trackbacks:0 | TOP↑